相模湾産溝腹類
齋藤 寛o(国立科学博物館・動物研究部)・Luitfried v. Salvini-Plawen(Institut fur Zoologie, Universitat Wien)

 国立科学博物館・昭和記念筑波研究資料館所蔵の昭和天皇コレクションに含まれる相模湾産溝腹類標本13ロット18個体と同博物館・動物研究部所蔵の相模湾産溝腹類標本4ロット5個について分類学的研究を行った結果,以下のような4目7科13種を確認した.Order Pholidoskepia: Dondersiidae, Nematomenia, 2種; Order Neomeniamorpha: Neomeniidae サンゴノヒモ科, Neomeniaサンゴノヒモ属 3種; Order Sterrofustia: Phyllomeniidaeコノハウミヒモ科, 属位未詳 1種; Order Cavibelonia: ? Pararrhopaliidae, ? Metamenia 1種., Rhopalomeniidae カヤウミヒモ科, Dinomenia 1種, Strophomeniidae シタナシホソヒモ科, Anamenia クシノハホソヒモ属3種, Epimeniidae カセミミズ科, Epimeniaカセミミズ属2 種.これらのうちコノハウミヒモ科の1種については2列式の歯舌や前腸腺の形態から同科に所属すると思われるが,鰓褶を有し,交尾針を欠くなどの特徴において同科のいずれの属にも合致しないことことから,新属の創設が必要と思われる.これら13種のうち確実に既知種に同定されるのはEpimenia babai Salvini-Plawen, 1994 カセミミズのみで,残りの12種はDinomeniaの1種がインドネシア海域から報告されているD. hubrechti Nierstrasz, 1902に同定される可能性があるものの,全て未記載種と考えられる.

Saito, H. & Salvini-Plawen, L. v.: The Solenogastres (Mollusca) from Sagami Bay, Japan.